Keith Jarrett Solo 2005

【2005.10.14】

 いつもは余韻醒めやらぬうちに書くんですが、今回は気落ちしてなかなか書けません。

 楽しみにしていたキース・ジャレットのピアノ・ソロ。池袋の東京芸術劇場大ホールで行われました。

 2000人収容の大ホールはチケット完売です。チケットぴあでS席を先行予約したのですが、届いてみると2階席。なんだかなーと思ったら「ぴあ」では扱っていないSS席というのがあったようです。このSS席というのは主催の鯉沼ミュージックでしか販売していない枠だそうで、ちょっと納得できませんでした。

 19時、キースが中央に置かれたピアノに向かって現れました。精神を集中して静かな滑り出しです。
 今回はソロなので、すべて即興。はじめは少し単調で静かなメロディでしたが、のってきたのかフリージャズっぽい演奏になり、第2楽章は一転してバラード。第3楽章ではケルンコンサートを思わせるような左手のリプレイをバックに右手で徐々に盛り上がっていく主旋律というパターン。キースの真骨頂の片鱗を感じさせてくれました。

 1時間ほどで第1部が終了。20分の休憩ののち、第2部が始まりました。期待が高まります。

 しかし、第2部は最悪の結果になってしまいました。第1部もそうだったんですが、空調のせいか、あちこちからコホンコホンと咳が(会場の音響効果のため、よく響きました)鳴り止みません。

 即興も盛り上がってきて、メロディをくちずさみ、靴でリズムを取るというキースの世界に入り込んだそのときに「ハークション」
 キースは切れてしまったのか演奏を中断してしまいました。

 客席に向かい、「It's a hard job to play, but It's not a hard job to keep silent.」 静かにしていてくれ

 そうは言ってもこの季節、咳の音は止まらず、キースはそれだけのことで集中力が保てなかったのか、インプロビゼーションが浮かばなかったのか、軽い座興のような曲に変わってしまいました。

 アンコールには4回も応えてくれましたが、最後の最後に曲が終わろうとした瞬間、誰かの大きな鞄が床に落ちてガタ〜ン。演奏を中断して、しばらく頭を抱えていました。

 テクニックを目の当たりにできたのは素晴らしい体験でしたが、演奏内容は中断したりやめちゃったりで、最低最悪でした。サンベアだって館内は静寂だったわけではないし、もっと前なら紫煙のなかでも素晴らしい演奏をしてくれたでしょうに、もう無理なのかな。
 何度も同じメロディの携帯着信音が鳴ったりして、キースの緊張が途切れちゃうのも少しは理解できますけど。

 最近はソロコンサートを行う機会が少ないため、海外からも聴きに来ていた人がいたようでしたが、大失敗の公演になってしまったようで非常に残念です。

 昔みたいに「今日は乗らないから演らない」と当日ドタキャンすることは出来ないだろうし、辛いとは思いますがプロでしょって感じ。

 帰宅の途は後味の悪いものになりました。あ〜あぁ。

 19:00 start
 21:15 endding










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